花こまの旅ブログ

公演先での感じた事を思いのままにつづります!

商品はたくさんあるけれど...。(秋の猿まわし&花こま公演)〔兵庫県姫路市〕

「私、生まれて初めてなの!」「嬉しかった!」意外とあちらこちらからそんな声が飛び交っていました。こちらの施設に通われている皆さんは、一度はきっとどこかで見た事があるんじゃないかと、勝手に思っていました。東北などへ伺うと、綺麗な衣装を着飾った「鬼剣舞」の練習風景や披露公演の様子が、ネットで盛んにアップされています。それと比べると少々寂しい気持ちも致します。秋祭り真っ盛りのこのシーズン、地域独自の伝統行事は盛んに行われてはいますが、この広い日本にある様々な皆さん方の文化を、もっともっと知っていく事って、とっても大切なんじゃないかとふと思いました。スーパー量販店に行けば、まるで博物館の様に様々な商品が陳列されているこの時代に、まだまだ知らない文化・芸能って山ほどあるのでございます。
演目:秋田大黒舞、猿まわし、寿獅子 

先人が生み出した芸能が今も子ども達に(秋の猿まわし&花こま公演)〔大阪府大阪市〕


園児達は盛んに「可愛い!、可愛い!」と連呼します!まるで、ぬいぐるみが動いているとでも感じているのでしょうか?綺麗な毛並み、愛らしい顔つき、まるで人間の様な動きの数々。人間がする仕草を、それを真似て演じてみせる「所作芸」の数々。「正座」「涙が出たのでハンカチで目頭に当てる」「赤ちゃんをおんぶする」「赤ちゃんを抱っこする」「赤ちゃんにお乳を与える」「赤ちゃんに手枕して寝かす」「正座でお辞儀」よくもこんな仕草を、昔の人は猿に演じさせようと考え付いたものだと驚かされます。大勢の人前では恥ずかしいのか、少々自信無げな「鉄平君」、ゆっくりでいいからお客さんに慣れていって下さいね。
演目:南京玉すだれ、そーらん節、寿獅子、猿まわし                                      

事の顛末とは?(秋の猿まわし&花こま公演)〔兵庫県加古川市〕


動物園の象、水族館のイルカなど、芸をする動物を目にする機会が増えました。身近では、家で飼われている犬など、従順で愛らしいその姿に心が奪われます。猿など誰が飼いならそうと考えたのでしょうか、かつては馬の守り神とされていました。ここに登場する「鉄平君」、ある日突然群れからはぐれ、畑仕事をしていた優しいお婆ちゃんの足にしがみついて来たのが、人間との出会いでした。一旦群れからはぐれた猿は、決して元の群れには戻れません。動物園の猿も群れを形成しているので、園では引き取って貰えません。危うく殺処分となりかけたところを、猿遣いの親方に引き取られて、目下芸猿として修行中の身と相成りました。皆様の暖かいご支援を賜りますようお願い申し上げます。
演目:水口囃子、寿獅子、猿まわし、もちつきばやし